ある親子とその周辺にいる他人が織り成すリアルな人間模様は決して特別なことじゃなくて、日本人ならだれもが実感する優しくて冷たくて愛おしい風景だ。小津安二郎監督の「東京物語」へのオマージュということだが、ここまで物語を寄せず、山田監督ならではのアプローチがあってもよかった気がする、というのは一般的な意見なのかな?60年の歳月で感じた劇的変化は携帯電話、しかもガラケーだけだった。根本、何も変わっちゃいないんだな。