嘆きのピエタ

人間は、愛が欠落したり、不運が重なったり、心に大きな傷を刻むことで、人生の歩みが変わってしまう複雑な動物だ。極悪人も善良な市民も、一歩間違えば立場は逆転するという恐ろしさと救いが同居するだけに、この映画はしつこく今も心の底でうなり声を上げている。